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王子様は旦那様 ~7~ 

「なのか、俺と初めて会った時の事憶えてるか?」



「おぼろげだけどね…でも、イルミネーションに負けない位パパがキラキラしてた事ははっきり憶えてるよ。」




「そっか…しゃあねえか、おまえはあの時まだ五つだったかんな。



俺ははっきりと憶えてるぞ。おまえを初めて見た時、スゲー可愛くて可愛くて、俺の娘だったらって思った。そしてその願いは叶って俺の娘になってくれた。」



「それはママと結婚したからじゃない。私はおまけだよ。」



「そりゃー特大のおまけだったな。」



「そうやってパパは、いつだって私を受け止めてくれた。でも、私がいなかったらママと夫婦水入らずの新婚生活をおくれたのに私がいて邪魔だって思わなかったの?」



「それ、マジで聞いてんのか?」




「……マジだよ…。ずっと気になってた。パパが優しい分だけ。パパが大事にしてくれる分だけ。パパが…稜とかすみ以上に私を気にかけてくれてるの分かってたから…だから…だからぁ…グスン」




「バカヤロー。思うわけねえだろ。おまえがいたからつくしと結婚出来たんだぞ。」



「出逢った瞬間からおまえは俺の天使だった。おまえが俺とつくしを結び付けてくれた。」



「私、そんな天使なんてガラじゃないよ。」



「おまえ、社交界で“道明寺の天使”って呼ばれてんだぞ。」



「道明寺の天使?なにそれ…」



「まず、俺は結婚するまで情なんてもんは余計なもんだと考えてたから振り返ると冷徹な経営をしてた自覚がある。だがな、結婚してあったかい情もいいもんだと心底感じて経営方針を一転させた。そこからだな。それまで頑なに取引を拒んでたとこが手のひら返したように友好的になってくれた。それが更に広がって、今がある。」



「でもそれに私が関わってるようには思えないんだけど。パパのお手柄でしょ?」



「まあ、俺の実力は否定出来ねえけどよ、やっぱ家族の力あってこそだ。それに、話には続きがある。」



「この三年、おまえは会長と俺の仕事に同行して顔売ったろ?」



売った?そんな自覚はない。でも自己紹介しておしゃべりしたから売ったと言われたら、あれがそうなのかもしれない。



「会長はさ、鉄の女の異名を持つほど冷徹で容赦ない経営者でな、息子の俺ですらゾッとする事もあったんだ。笑うとしても社交辞令丸出しでよ。それがいつしか自然に笑うようになったと評判になった。それは全部おまえが同伴してた時だとよ。鉄をも溶かすおまえの魅力にみんな惹かれたんだ。おまえはスゲー女だよ。」



「そんな…私、そんなすごくなんか…」



「俺とした事が迂闊だったよ。そんなおまえだから、類も惚れちまったんだろうな。
だろ?類!」





「ああ、おまえと一緒にいて惚れない奴なんていないよ。」



「類くん…どうして…」



愛する人の声がして振り返ると、類とママが立っていたのだ。



「どうしてここに来たかはつくしに付いて来ただけなんだけど、司が仕組んだんだろ?」


思惑がばれてる事にバツの悪さを感じ司は顔をしかめつつも、この場に類が来てくれてほっとしていた。


「類、ぜってー不幸にするなよ。」


類ならなのかを不幸にはしないって解ってる。



「あぁ、約束する。」


絶対不幸になんてしない。これから死ぬまで幸せでい続けるから。






「よし、乾杯しよッ♪」



そう言いながらつくしは持ってきたバスケットからワインとグラスを取り出して見せた。



そのワインは昔トスカーナでF4が植えたブドウの木から作られた最初のワインだ。
司と類、そして墓に眠る進と春菜の分のグラスにワインを注ぐと自らのグラスに注いだ。
未成年のなのかには、ワインの代わりにブドウジュースを注いで四人は牧野家の墓を向きながら乾杯をした。




「「「「カンパーイ!」」」」




五月晴れのこの日、二人は大切な家族に囲まれて大きな祝福に包まれた。







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