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王子様は旦那様 ~6~ 

邸を出て最初に向かったのは花屋さんだ。



ママに花をプレゼントするのね。花をプレゼントし慣れていない男性ならともかく、パパはよくママに花をプレゼントしているから私が付き合う必要ないんじゃないの?なんて思うものの、一応女子のはしくれとしては花を見るのは好きだからいいんだけどね。
それに、私も今日はカーネーションを買うつもりだったから、むしろ好都合だ。



色とりどりのカーネーションがあり目移りしてしまう。ママはビビットな色合いより柔らかい色合いがいいなぁ。…あ!これとこれ…これもいいかも…フフフッ…。



私が選んだのはキャラメルというブラウン色のカーネーションとミッシェルというベージュピンク色のカーネーション、それから淡い紫色のムーンダスト・ライラックブルーの三種類を選んだ。あとは店員さんにオシャレにグリーンを入れて貰い、クラシックなアレンジメントに仕上げてくれた。



「同じのをもう一つ頼む。」



後ろからの声に驚いて振り返ると、パパが腕を組み、壁にもたれながら優しい眼差しを私に向けてくれていた。



「え!?もう一つ?」



「ああ。もう一つ必要だろ。」



何でだろ?と疑問に思いつつも店員さんはパパからのオーダーに慌ててもう一つ同じアレンジメントを作ってくれた。私は自分が選ぶ事に夢中になって気が付かなかったけれど、パパは予めオーダーしてたらしく、既に受け取っていた。



結局よくわからないままに私は2つ分のアレンジメントをお小遣いで買い、パパの車に乗り込んだ。




「ねぇ、どこに行くの?」



なのかは母の日だから出かけるという司の言葉から、てっきりプレゼントを買うためだと思っていた。それは花を買う事で目的は果たされたと思ったので、てっきり邸へ帰ると思っていた。
しかし車はなぜか現在首都高を爆走中なのだ。



「そのうちわかる。」



その言葉通り、車が八王子インターを降りた事で、どこへ行こうとしているのかなのかにも分かった。




何度訪れてもここは不思議な感覚になる。
ふわっとしたあったかい何かに包まれているような…。




「ただいま。パパ、ママ」







*****



司となのかを送りだしたつくしは、稜とかすみと共に実家へ行く為の支度にとりかかった。
途中やり忘れていた事を思い出し、携帯電話である人物に発信した。RRR…3コールで出た相手。



「もしもし。今日も来る?」



「あぁ、丁度着いたよ。」



すると、まさに電話の相手である類が今目の前に到着したのだ。




類はあのパーティ以来、帰国したばかりで忙しいというのに時間をみつけて毎日道明寺邸を訪れていた。それはなのかに会いたいという事は勿論だが、それは司の厳命に寄り叶う事はなく、それでもめげずに訪れていたのは司とつくしに結婚の承諾を貰いたかったからだ。
つくしとは話し合えた。でも、司が承諾しない限り認められないし応援出来ないと言われてしまった。
それでもこうして毎日邸にいれてくれているし、あの公園でのデートに快く送り出してくれたとなのかから聞いた事から類は光を見出していた。
しかし、肝心の司とは一向に面会すら叶わない。勿論道明寺HDにも毎日足を運んでいる。当然司の秘書にスケジュールを確認して訪問しているというのに追い返されてしまっているのだ。
そしてこの日も邸を訪れた。




「すごいタイミング!」



「歓迎されてるみたいでよかったよ。なのかと司は?」



「今二人でデート中。」



「そうなの!?…残念。妬けちゃうね。」



「フフッそうね。」



「だからあまり者同士でどこかデートに行こうってんじゃないだろ?」



「クスクスッ…これから私と稜とかすみは実家に行くんだけど、一緒に来てくれる?」



「勿論。」



一緒に行かない?ではなく、来てくれる?という誘い方に何かあると類は察しがついた。




すると、支度を終えたかすみが類を見つけて突進してきたのだ。



「るいくーん!」



「かすみったら、挨拶は?」



「こんにちは。類君。」



「こんにちは。稜も。」




かすみに遅れて丁度稜もリビングへ入って来た。



「おうっ。」



ボカッ!



「ッてぇッー!!何すんだよ!?」



「何がおうっ。よ!ちゃんとこんにちは。って言いなさい!」



「うっせーな。」



「もうー口が悪いんだから!!」



「クスクスッ…相変わらずだね。あんたたち。
じゃ、みんな揃ったしいこっか?」



「類君も一緒に行くの?うれしー!!」



類も同行する事に瞳を♡に輝かせているかすみに向かって、類は腰を曲げて手を差し出した。



「じゃ、お姫様いこっか。」



手をつないで歩く類とかすみの後をつくしと稜が追って四人は類の車に乗り込んだ。



そして牧野家に到着すると、つくしは準備していたカーネーションを千恵子にプレゼントした。



「じゃ、ママはちょっと用事があるからお留守番してて?」



「「うん。いってらっしゃーい!」」



子供たちは何かを察してくれたらしく、珍しく駄々をこねることなく送り出してくれた。



そして類と向かったのは八王子のとある場所。



駐車場には予想通り既に見覚えのある車が停車していた。



車から降りて持ってきたバスケットを持って彼らがいるであろう場所を目指す。
カンのいい類も気づいたのだろう、何を聞くでもなくつくしの後ろをついて歩いて行く。










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