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Marry Me? ~50~ 

結婚式が取りやめになったことで、本来披露宴が始まるはずだった時間までの間、F3は喫煙スペースにいた。




「しっかし驚いたなー!」




「あぁ、まさかこの土壇場で本人たちが取りやめるなんて言い出すとはな」




「俺、この結婚が潰れるとしたら司が力技でなんとかすんのかと思ってたぞ」




「俺もだ、司が今朝目覚めてジェットに乗ったって西田に聞いてから、あいつが到着するまでの時間稼ぎくらいはするつもりだったのにな。」




「だよな!!チャペルに乱入して牧野の腕を掴んで掻っ攫う♡…なんてシチュをイメージしてたんだけどな(笑)」




総二郎とあきらはゲラゲラと笑っていた。

そんな二人にこれまで静かに聞いていた類は呟いた。




「てかさ、それマジでやってたら道明寺の株大暴落で司の母ちゃんカンカンだたんじゃない(笑)」




…。確かに。







「つーか、司はまだこねぇのかよ?」











すると、ずっと外を観察していた滋と桜子が興奮しながら叫んだ!

物凄い速さで走る男を視界にとらえたからだ。

「ちょっとっ!あれ!」





みんなが視線を走らせた先には、全速力で走る司がいた。

司だけでなくF4は全員が運動神経抜群なのだが、汗をかきたくないなどという理由から、これまで全力を出した事などなかったのだ。全力を出さずとも彼らには十分だった。それ程ずば抜けた運動神経なのだ。

だから長い付き合いのF3でさえも、初めて見ると言ってもいい程司のその姿はレアなのだ。




みんなは走り出した。つくしの元へと…。




バーン!!

勢いよく新婦控室のドアを開けて、驚いているつくしを外の景色が見渡せる窓へと連れて行った。




「あいつがあんな必死になるなんてな。」




「でも、長年ロボットみたいだったあいつよりイイ顔してる。」




「あぁ…」




「そう思うだろ…牧野?」




つくしは視線の先、チャペルの重厚なドアを見つめていた。その先には、必死に走りチャペルの中へ消えて行った司がいる。




なんでいるの…?




「司、記憶戻ったんだよ」




まるでつくしの心の疑問に答えるかのように、類が話しかけてきた。




「えっ!?」




「ほら、司待ってるよ?」




「無理だよ…釣り合わない。私は何も持ってないから…。」




その言葉に、あきらが西田から聞いた司の事を話しだした。




「牧野、おまえ一週間前司に逢ったろ?

その時記憶は戻ってなかったらしいけどな、おまえが勝手に消えて、そりゃーショックを受けてたらしいぞ。

でな、あいつ何て言ったと思う?おまえに恋したって言ったんだとよ(笑)あの世間じゃ冷徹非道な男と言われている司がだぞ!?俺は槍でも降ってくるんじゃないかと思う程衝撃を受けたぞ(笑)

…けど、直後におまえの結婚を知ってショックで倒れた。」




まさか…倒れちゃう程ショックだったの!?




「あいつが目覚めたのは今朝だ。

その時記憶が戻ってたらしい。

一週間も眠り続けてたんだから仕事が溜まりまくってるってのにな、あいつは起きてソッコー血相変えてパジャマのままジェットに乗り込んだんだとよ…パジャマでとかってあり得ねえだろ?

でもな、それ程慌てたんだよ。なんとしてもおまえを掻っ攫う!その一心だったんだろうな…。」




もしかしたらあいつが会いに来るんじゃないか?そんな気が、心のどこかでしてた。

もう会わない。そう心に誓ったのに、それでも来て欲しいって期待してしまう自分もいて苦しかった…。

でも、あいつは現れなかったからそれまでだったんだと思ってた…。

でも、違ったんだね…

つくしの瞳には涙が溢れんばかりに浮かんでいた。




「道明寺が司が不在にした事で被った損失額、おまえ幾らか解るか?」




思いがけない総二郎からの質問に、頬に零れおちかけた涙は引っ込んだ。




「まぁ、先輩がが一生かかっても稼げない額でしょうね。」





「そうそう、何も持ってないなんて言うけどな、そんなおまえが世界経済に大きな影響を与えてんだぞ」




「そんな…世界経済とかって大げさでしょ!」




「大げさなんかじゃない。

実際司が眠り続けて契約出来なかった事で、何社か相手の企業の株価に影響が出てるし、それはそこの子会社や孫請けへと影響していくんだ。

道明寺側も司がそんな状態だったと明るみになってたら間違いなく株価は大きく値を下げてただろうしな。」




「司だって、おまえが知ってるガキの頃のあいつじゃない。専務として何年も財閥引っ張ってきたんだ。だから会社への影響がどれ程のものかわかってても、おまえを優先したんだぞ。」




「おまえの一挙手一投足がそれ程の影響を与えてるって事だ。」




「そんな…」




まるで自分とは関係のない事を言われているようなスケールの話しで心がついていけない…

大体私が世界に影響を与えるなんて、誰が信じるのよ?

私はただの庶民なのよ!







「つくしが手に入らなかったら司はもっと暴走し続けると思うよ。」



なに!?おどし??



「クスッ…おどしに聞こえるだろうけどおどしじゃないよ。

それだけ司はあんたを想ってるって事。それに、そのままでいいんだよ。何も持ってないなんていうけど、何でも持ってる司が持ってないものをあんたは持ってるんだから。

だから惹かれるし、手に入れたいんだろうね。」




「なに…それ…」




「クスクス…それ、直接確かめておいで!!」




「でも…」




「つくしさん、何をグズグズしているんですか?

ずっと忘れられなかったんじゃないですか?

ずっと愛してたんじゃないですか?

今度はつくしさんの番ですよ!」




「つくしさんが幸せになってくれなきゃ、私たちも幸せにはなれないじゃないですか!」




先程二人は将来を誓い合った。
誰に反対されても構わないと愛を貫いた二人は輝いていて眩しかった。





「みんな…」




つくしは一人ひとりの顔を見回した。
自分と道明寺のために、こんなに一生懸命になってくれるみんなに感謝の気持ちがこみ上げてくる。
そして、大きく深呼吸して、高らかに右手を挙げた。




「牧野つくし、幸せを掴んできます!!」




そう先制した姿に、みんなはまだ高校生だった頃のつくしの笑顔が重なって見えた。




踵を返して愛する男の元へ向かう彼女に向ってみんな叫んだ!




「「「「「「「「幸せになってこい!!」」」」」」」」




☆☆☆☆☆☆☆

50話完成を目指してましたが終わりませんでした…。
書き始めると、あれも書きたい!これも書きたいとどんどん増えてきます((;´Д`))
悩ましいものです…。




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