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恋説 ~8~ 

「秘書の牧野って…あの牧野か?」

「あのかは存じませんが、秘書で牧野は私だけですが。」

「おい司!マジで牧野なのかよ?」

「ああ。」

見違えただろ?俺の牧野。

「マジかよぉ~!あの地味牧野が。っぷぷぷ…スッゲー…わっはっは…」

「あぁ…ぶわっはっは…いやぁ、。ばけたなぁ。」

なんで笑うんだよ?かわいいだろ?

そんなに笑うの?
そんなに大笑いしちゃうの?
専務は似合ってるっておっしゃったけど、やっぱりこんなきれいなドレス、あたしには似合わないんだよね…。

司とつくしの困惑を余所に、F3 は盛り上がっていた。

「よく類見破ったよな?俺ら全然気づかなかったぞ。」

「すぐ気づいたよ。まんまじゃん。」

「「ぶほッどこがだよ!!」」

「え?目がさ。」

その花沢さんの言葉に、西門さんと美作さんが更にマジマジとあたしの顔を凝視してきた。
女のあたしよりもきれいなつるつるすべすべお肌の、こんなイケメン達に至近距離で囲まれて…息出来ないよ!
専務にエスコートされてた時以上にあちらこちらから悲鳴が聞こえてきた。

他の女性達からしたら、今のこのあたしの状況は羨ましいのかもしれない。
…でもね、あたしにとっては生き地獄みたいなもんなのよ!

俺はあいつらが牧野に近づいてジロジロ見ているのが面白くなかったが、それでも牧野の変貌に驚いている姿になんだか満足していたから、黙ってその様子を眺めていた。
大体、なんで笑われたんだよ?きれいになっただろ?


「「ん…」」

と言いながら、あたしの顔を凝視する二人。

「「やっぱわかんねぇわッ!!わっはっは…」」

「お二人とも、そんなに笑っては女性に対して失礼ですわ。」

再び笑いだした二人に対して話しかけた女性。

なんてきれいな人…

みんながドレスの中、一人だけ着物を着ているその女性は、お人形みたいにきれいだ。
着物も帯も美しいけれど、それに引けをとらない美貌の女性。

「こいつは俺の連れで三条桜子だ。宜しくな。」

そう言って美作さんに紹介された女性は、にっこりと微笑まれた。

「三条桜子です。道明寺さんは憶えてらっしゃらないかもしれませんが、幼稚舎の頃英徳で御一緒させて頂いてたんですよ。わたくし現在は英徳大の4年生ですの。」

「んあ?憶えてねぇな。」

「そうですか。残念ですわ。ですが、きっと忘れられなくなると思いますわ。クスッ以後お見知りおきを♡」

確かにこんなに美人だったら忘れないわよね。
でも、なんて自意識過剰なんだろうこの人。


「おい!もういいだろ?俺らは挨拶まわりしてくっから!」

「おう。じゃ、後で部屋でな。」

「ああ。楽しみだな。つ・か・さ君♪」

「なんだよ気持ちわりいな。」

「ま、楽しみにしとけよ!」

ニタニタと笑う西門さんと美作さん。相変わらず真顔の花沢さん。そしてクスクスと笑う桜子さんに別れを告げて、専務にエスコートされてあたしはその場を離れられた。

そんなあたしたちを、背後から桜子さんが睨んでいたなど気づかずに…。




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