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恋説 ~4~ 

エレベーターに乗り込むと、俺は斜め前に立つ牧野を改めて盗み見た。

普段のこいつは一言でいうと“地味”

カラーリングした事もパーマした事もないんだろう髪はキューティクルで天使の輪がある。
俺には一生縁のねぇもんだな。って、天使って柄じゃねぇし羨ましくもねぇけどな。
その髪の毛をひとまとめにアップにしていてうなじが見えるが、そこからは色気なんてこれっぽっちも出てねえ。
メイクもたまにしてねぇんじゃねぇか?って見間違っちまうくらいうっすい。
スーツも、どうみたって安もんだ。
俺付きの秘書だってのに、ありえるか?いまだにリクルートスーツだなんてダサすぎんだろ?

そんな牧野が今は髪を緩く巻いてサイドにあみこんだヘアをして、メイクも付けまつげをつけられたんだろうな…でっけー目がより強調され、パーティ用の華やかなメイクで別人のようになっている。

ドレス…西田が俺のスタイリストに選ばせてたっけな…。
桜色のドレスには、スワロフスキーと花びらに見立てたレースが散りばめられて、色白のこいつにスゲー似合ってる。

誰もあの地味牧野だとは気づかねぇだろうな。


なんだかさっきから、斜め後ろの専務から視線を感じる…
まだ怒ってるわけ?
振り返るのが怖すぎる…。

まさか司がつくしに見惚れているなど露ほどにも思わないつくしは、一人怯えていた。

そして司自身も、まさか自分が姉以外の異性に対して見惚れるなんて事があるとは思ってもいなくて、自分の気持ちに気づかずに、じっとつくしを見つめていた。

時間にして、ほんの数十秒だっただろう。

「おい」

と、バリトンボイスの低い声で呼ばれてつくしが振り返ると、司は片腕を九の字に曲げて顎をしゃくって合図を送ってきた。

緊張している間に、目的の階へ到着する直前となっていたのだ。

「いいか。いつものおまえは十人並だが、今のおまえは自信もっていいぞ。」

「え!?」

「だから、今のおまえはまあまあだって言ってんだよ。」

何?褒められてんの?けなされてんの?

でも…多分褒めてるつもりなんだよね。クスクスクス…

「恐縮です。」

そう言って、あたしは専務の腕に自身の腕を添えると専務にアイコンタクトのつもりで視線を送った。

何ニッコリ微笑んでんだよ…。
しかも、下から見上げてきやがって…こいつ実はかわいいんだな…。






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- 4 Comments

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2017/06/22 (Thu) 15:33 | REPLY |   

きぃ  

スリ〇さん

こんばんは。
司もつくしも恋愛初心者で、気になっているけれど、それを認めたくないのと、気づいていない状況です。
司の秘書に抜擢された経緯は、後ほど出てきますが、最大の理由は女嫌いだけど女秘書が必要だったからですね。
パーティは確かに嫉妬を買いそうですね。
その後に色々と考えておりましたが、パーティにも伏線を張ることにしますね(笑)
アシストありがとうございます。

キャッチコピーは、何個か頂いておりますが、どれもやはり私には思いつかないような素敵なキャッチコピーばかりです。
楽しみにしていてください。

2017/06/22 (Thu) 23:06 | REPLY |   

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2017/06/23 (Fri) 11:44 | REPLY |   

きぃ  

ま〇さん

おはようございます。
“恋説”を気に入ってくださったようで嬉しいです。
これまでは原作分岐のお話を書いてきましたが、これは就職して初めて出会うパラレルです。
くっつくまえの、お互い気になりだしたけど、その気持ちがなんなのかすらわからない、鈍感な二人の恋物語。楽しんで頂きたいです。

2017/06/24 (Sat) 08:41 | REPLY |   

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