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あなたがいたら… ~2~ 

「どういうことなの?
ねぇっ!?なぜつくしちゃんが?」

目の前の現実に、頭と心と体全てがついていけない。
こんな事があって言い訳がない……

椿は父の元へ駆け寄り、ソファに座る父に合わせて身を屈めると、父の両腕を掴んでゆさゆさと揺すりながら詰め寄った。

「お父様わかってらっしゃるの!?
彼女は司のっ…」


椿はその先を言おうとして言い淀んだ。
一体なんと言えばいいのか…?
そしてそれを当の本人であるつくしを前に口にするには流石に気が引けてしまった。
二人の別れは椿にとって心が痛む出来事だった。だから猶更つくしは傷ついているはずだ…。

その瞬間椿にある考えが脳裏に浮かんだ。
だから父なの…!?
司に似た容姿だから?
司に似た声だから?

そんな…

いくら歳はとってても似ているからって……お父様は司じゃないのよ

椿の連想ゲームは止まらない。

その時ずっと黙って独り言のようにブツブツ話す椿の妄想を聞いていた父である尊とつくしはクスクスと堪えきれずに笑い出した。

「椿!いい加減にしろっ!!俺は楓一筋だ。
つくしも司とダメになったからと言って、まさかその父親に乗り換えるような女ではない事位椿も知っているだろ?」

「それはそうですが…え!?まさか……?」

「おまえの妄想は恥ずかしすぎるっ!」

「もぉ、本気で心配したんですから!
では、その赤ちゃんは一体?」


「フフッ見て解りませんか?」

椿は改めてその赤ちゃんをくまなく観察するように眺めた。
そして、目が合った瞬間起きた既視感…


「まさか…!」

椿の瞳は驚きで大きく見開かれた。

つくしはそんな椿に向かって優しく微笑みながら、ゆっくりと頷いた。それは肯定を意味していた。

こんな事があるだなんて…みるみる瞳に涙がこみあげてきた。
あれからどんな想いで出産したのだろう。まだこんなに若いのに、この子はどれだけ苦労を重ねるつもりなの?でも…出産してくれた事がうれしくてうれしくてたまらなくなった。

「つくしちゃーん!!」

「あわわわわっ!ちょっと待ってください!!望が潰れちゃいます。」

オートットと、すんでの所で踏みとどまり、改めて望の顔を眺めると、本当に弟の司の赤ちゃんの頃と瓜二つだった。

「あっ!そうだったわね。
この子、望っていうのね?
かわいいわー♡
男の子?女の子?」

「男の子です。
嫌になる位あいつに似てますよね。特にこの辺が。」

そう言って撫でさすったのは、クルクルとはえた髪の毛。

「本当ね。クスクス…かわいそうに、つくしちゃんに似たらよかったのにね。」








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