Category: やまない雨はない  1/5

やまない雨はない ~21~

ザー……あたしはシャワーを浴びながら、目覚めてからおきた事を考えていた。何で道明寺がいるんだろう?わざわざNYから来てくれたってこと?もしかしたら、あの手紙読んじゃったのかなぁ……。つくしは溜め息が出た。あいつ、益々かっこよくなってたなぁ。昔よりも引き締まってたくましくなった身体つき、かわらないのはあのコロンの香りとあたしを見る瞳だけ。今のあいつに『愛してる。』って言われて抱き締められて好きにならない...

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やまない雨はない ~20~

司はなぜ自殺なんて愚かなことをしたのか、なぜAVだなんてバカな契約をしたのか、報告書の文面からではなく、直接ママから聞きたかった。一体どれくらいの傷を抱えているのか。その傷に寄り添いたかった。そうしなければ、本当の意味で助けてあげる事は出来ないと思うから。司は牧野家が東京を離れてからの暮らしを聞いた。持ち前の明るさで幸せに過ごしていると思っていたこの数年、報告書通り幸せとはかけ離れた暗い暮らしぶり...

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やまない雨はない ~19~

「キャー!」脱がせようとしたところで、我にかえった牧野に追い出された。別に俺は牧野に何かいやらしい事をしようとは思ってもみなかった。いや、俺も男だし好きな女を前にしたら全く思わなかったとはいえねぇが、それ以上に苦しんでいるあいつを前にしたら、守ってやりたくなるし真摯に接したいって思う。男の性的欲求なんてどうでもよくなっちまうんだよ。な・の・に・だ!この俺様を変態扱いしやがった。俺は隣室のシャワーを...

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やまない雨はない~18~

トントントン。いいところだってのに邪魔すんじゃねぇ!どうやら牧野は気づいてないようだし、俺はノックを無視した。ガチャ。返事も聞かずに入ってきたのは牧野のお袋さんと進だった。ハァー。俺は溜め息が出た。出てけ!とも、睨むこともできねえよ。「「……。」」その気配に漸く気づいたあたしはドアの方を見た。顔を赤らめ立ち尽くすママと進が立っていた。「ママァ!」「つくしぃ!」あたしは座っていたベッドからおりてママの...

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やまない雨はない~17~

俺は感動的な再会を期待していた。だってそうだろ?愛し合う二人が障害に阻まれて長い間離ればなれになってたんだ。七年!七年ぶりだぞ!牧野がむせび泣き、そんな牧野を俺が抱きしめ愛をささやき、感極まった二人は熱いキス……が、現実はどうだよ?(怒)あんなシチュエーションで普通ゲロ吐くか?しかもあいつは二回目だ。けどよ、あいつはマジで具合が悪そうで、そんな姿見てたら怒ってなんかいらんなくて、ゲロられたシャツの事も...

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